「パイプの製造その2」
配管用鋼管は製造方法によって大きく2つに分類される。
継ぎ目が無いシームレス(継目無し)鋼管と、板を円形に丸め両端を溶接して管に加工する電縫鋼管である。
作中にあるマンドレルミル方式によって製造されたものはシームレス鋼管にあたる。
シームレス鋼管は文字通り継ぎ目が無い為、電縫鋼管と比べ高い圧力での使用に適している。
鋼管の外面にはステンシルと呼ばれる、種類やサイズを表す刻印が打たれる。
シームレス鋼管を「S」、電縫鋼管を「E」と表記し、ステンシルではSTPG370-SやSGP-Eと刻印されている。
鋼管には決められた長さ、5.5mと4mがあって、それを定尺と呼ぶんだ。
なぜその長さになっているかと言うと、昔の鋼管メーカーの最大製造寸法が11mで、配送面を考慮して半分の5.5mに決められたと言われているんだよ。
その後、5.5mでは配送や作業効率などから、時代に合わなくなったとする声が出はじめて、4mも追加されたと言われているよ。